以下は、母音aを各四声で発音した際の基本周波数です。基本周波数とは声帯の振動周期の逆数です。ざっくり言いますと、声門が1秒間に開閉する回数と言っていいかと思います。例えば、基本周波数300Hzの場合、1秒間に300回声門が開閉し、基本周期は300分の1秒です。
1声(a1)では基本周波数が150Hz程度で平らに推移しています。2声(a2)では110Hzから始まり後半200Hzまで上昇しています。3声(a3)では100Hz程度で始まった後、75Hz程度まで下降し、その後130Hz程度まで上昇しています*。4声(a4)では開始直後170Hz程度まで急上昇した後、75Hz程度まで急降下しています。(*なお、3声の途中で基本周波数が途切れている部分および最後部の180Hz付近の点は誤値です。)
実際の音声を聞いてみてください。
今回は、四声の音声の基本周波数の正弦波のみから合成した音声をご紹介します。
人間の言語音声とは、肺から発した空気を声帯で振動させ、それを声道内で共鳴させて、口から放出させたものです。
以下にご紹介するのは基本周波数の正弦波のみから合成した音声で
実際の音声を聞いてみてください。母音成分を除いた、基本周波数だけから成る1声、2声、3声、4声になっています。各四声発声の際は、声帯がこのように振動していることになります。
◎関連リンク:【中国語】区別が難しい四声: 2声と3声