お気楽Mickの中国語・韓国語学習日記

独学で中国語と韓国語を勉強しています。

【中国語】話題化か、受動態か

今日は、中国語における話題化(主題化)について書きます。

 

http://話題化-Wikipedia によれば、「話題化(わだいか)または主題化(しゅだいか、英: topicalization)は、言語学において、形態的手段、文法的手段、あるいは音声的手段を用いて、文の一部の語句を話題(主題)として確立させる語法を指す[1]。また、そのようにして作られた文は、話題化構文、主題化文などと呼ばれる。」とのことです。

 

例えば、

  • 这么多作业我一天根本做不完。(このような大量の宿題を私は1日で終わらせることは全くできません。)

という文があります。

私は、この文は本来「我一天根本做不完这么多作业。」だったものが、話題化変形によって「这么多作业」が文頭に出て、「这么多作业我一天根本做不完。」になったのではないかと考えていました。

そして、その場合、「这么多作业」が本来あった場所に痕跡が残ったと仮定すると、「这么多作业我一天根本做不完这个。」という形もあり得るのではないか、と考えました。

 

これに対し、ある日本人中国語学習者の意見では、強調するために目的語を文頭に置いたものなので、その考えで問題ないとのことでした。

ただし、「这么多作业我一天根本做不完这个。」の「这个」は不要とのことでした。

中国語同様、日本語においても、強調の倒置法はよく使われるので、強調のために目的語を話題化し文頭に移動させるとの見解があるようです。

 

一方、別の日本人中国語学習者の意見によると、「这么多作业」は、話題化によって文頭に来たものだが、元の場所に痕跡は残らないので、そこに「这个」を入れるのは問題であるとのことでした。また、話題化と強調は別物であり、話題化によってある単語が文頭に移動しているからといって、それが必ずしも当該単語の強調を意図しているとは限らない、とのことでした。

 

なお、

  • 这件事包在我身上。(このことは私に任せてください。)

という文についても、

  • 这件事,(你)包在我身上。

というように、目的語「这件事」が話題化によって文頭に出た結果と解釈されるようです。

 

目的語が話題化によって文頭に出る事例は大変多いです。

以下の文では、いずれも、文頭にある単語は、動作の目的語ですが、話題化によって文頭に移動したものです。

  • 这件事我觉得不好说。(このことはちょっと言いにくいです。)
  • 这部电影我觉得很好看。(この映画はとても素晴らしいと思います。)
  • 礼物都买好了。(プレゼントはすべて買いそろえました。)
  • 钱都用完了。(お金はすべて使い果たしました。)